2021年12月8日

テクニカル分析

週次分析:USDCAD、GBPJPY、およびBTCUSDについて

今週の市場はこれまでのところ、新変異株「オミクロン」と連邦準備銀行(FFB)のタカ派転換への市場評価が定まらず、総じて神経質な値動きとなっています。月曜日以来最も大きく動いたのはインデックス(指数)であり、特にナスダック100指数(USTEC)は11月22日の後場以降の損失の大半を取り戻しました。本日の週次分析では、本日午後に開催されるカナダ中央銀行の会合、および金曜日に発表される英国と米国の重要なデータに先立ち、USDCAD、GBPJPY、BTCUSDおよび BTCUSDに注目します。

変異株「オミクロン」に対する懸念が後退し、米国政府の債務上限の引き上げにある程度の進展が見られたため、大半の株式市場は上昇しました。連邦公開市場委員会(FOMC)による早期利上げに関する手掛かりとなるシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のFedWatchによると、市場参加者の多くは少なくとも2022年5月4日までに1回目の利上げがあると予想し、大多数の少数派は3月16日以前に利上げがあると予想しています。

今のところは先週の安値の反動から大幅反発した原油の上げが一服し、ブレント原油は1バレル=$75前後で推移しています。一方、ゴールドは過去数日間、$1,790台を下回り横ばいで推移しています。市場参加者の多くは、今週金曜日の午後に発表される米インフレに関する重要なデータに注視している一方、カナダ中央銀行や英GDPなどの地域別ニュースリリースは、他のメジャー通貨の動きを促進する可能性があります。

USDCAD日足

USDCAD daily price chart
USDCAD daily price chart

地合いの悪さが続いた米ドルの対カナダドル相場は、カナダドルへの強気センチメントを示しているかもしれません。買われすぎレベルに達する上昇トレンドが1か月続いている背景を考えると、通常は比較的値動きが横ばいの保合相場が続くことが予想されます。ただし、この場合の保合は明らかに鋭角な三角形です。

本日のカナダ中央銀行の会合での政策金利(誘導目標金利)は、100日移動平均線は$1.259、50日移動平均線は$1.253です。中期的な投資指標の200日移動平均線は$1.246前後で、$1.232水準の最安値を更新する可能性が現実味を帯びてきました。

カナダドルと原油との従来の相関関係は、これまでのところ第4四半期ではあまり明確ではないため、原油の増産停止によるCADへの影響は現時点では不明です。総体的にカナダのGDPと雇用統計は好材料となっています。先月は15万人以上の純新規雇用が追加されましたが、これは先週の月並みな米非農業部門雇用者数(NFP)とは対照的です。このような背景から、FRBが真剣に政策の引き締めを開始する前に、カナダ中央銀行が政策金利を引き上げることもあり得ると予想する市場参加者もいます。本日午後のニュース、FOMCの次回会合、および1週間後の記者会見から、より多くの手掛かりが得られるかもしれません。

GBPJPY日足

GBPJPYの日足チャート
GBPJPYの日足チャート

ポンド円は総体的に市場センチメントに敏感に反応する通貨ペアの1つです。今週はこれまでのところ、下落に転じる明確な悪材料は見当たりません。金曜日に¥150をやや下回ったサポートライン付近に触れた後、月曜日には大量の買いが入り上昇に転じました。移動平均線はやや方向感に乏しく、100日移動平均線が200日移動平均線を下回っていますが、従来のデスクロスは出現していません。

売られ過ぎ圏でのスローストキャスティクスの下から上へ抜けるゴールデンクロスは通常、下降トレンドの綾戻しと一時的な下落(下げ止まり)を示します。金曜日に英国の重要なデータが発表される前後に、週足チャートにフィボナッチエクステンションを引いた161.8%のテクニカルラインの¥153.50付近まで推移することが考えられます。

イングランド銀行の次回の会合が12月16日に開催されるため、最も重要なデータには、金曜日の朝の英GDPと貿易収支、12月14日(火)の請求者数の変更、および翌15日の消費者物価指数(インフレ状況の判断材料)などがあります。GBPJPYの値動きは今週末に活発化する可能性があり、少なくともイングランド銀行の会合まで続く見込みです。

BTCUSD日足

BTCUSDの日足チャート
BTCUSDの日足チャート

米国やその他各国が迅速な金融引き締めを前倒しするとの観測が背景となり、インフレへッジ手段としての主な仮想通貨の重要性が低下し、ビットコインに対する市場センチメントを冷やしました。また、賃金の伸びが鈍化していることがインフレ抑制要因であるため、金曜日のNFPは、やや市場予想を下回りました。

今週初めのフラッシュクラッシュは、週足チャートにフィボナッチリトレースメントを引いた50%ラインと200日移動平均線のテストに失敗しましたが、$50,000の心理的価格帯のテストは進行中です。純粋にテクニカル分析の観点から見ると、現時点で約 $46,000を下回る継続的な損失を出す可能性は低いです。強力なファンダメンタルズ要因が存在しない場合、 2021年最後の数週間で保合が続くのが好ましいシナリオかもしれません。

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